ワクチンについての話 その3 同時接種
複数のワクチンを一度に受けることへの不安
同時接種について、患者さんからいただいたご質問にお答えしたいと思います。
そもそも同時接種とは?
同時接種とは、異なる種類のワクチンを、同じ日にまとめて接種することです。
例えば…
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ロタウイルスワクチンを飲んで
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右腕に肺炎球菌ワクチン、左腕にヒブワクチンを打つ
といった形で、複数のワクチンを一度の通院で済ませることができます。
同時に何本も打つなんて怖い
お気持ちはよくわかります。
日本で同時接種が一般的になったのは、比較的最近(2008年以降)です。
一般的に馴染みが薄く、「そんなにたくさん打って大丈夫なの?」と不安に思われるのも当然です。
でも、どうか安心してください。
同時接種は、安全です!
これまで世界中で行われてきた豊富な研究と実績から、同時接種の安全性はしっかり確認されています。
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副反応が多くなるというデータはありません
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むしろ一度で済ませられる分、通院回数が減り、負担が軽減できます。
仮に「4種類のワクチンでそれぞれ副反応が1件ずつ出る」と仮定しても、「別々に4回受ける」場合と「1回で4本打つ」場合の副反応の合計は同じです。
一回で接種できるワクチンの本数に原則的には制限がないこともわかっています。
効果が弱まったり、強くなりすぎたりしないの?
これもよくある質問です。
結論から言うと、効果が落ちることも、逆に強くなりすぎることもありません。
ワクチンの免疫の働きはとてもよくできていて、複数のワクチンが一度に入ってきても、それぞれがちゃんと別々に処理され、効果を発揮します。
同時接種は、忙しい人向けの接種方法
仕事の合間を縫って、あるいは、普段の生活の中で、痛い苦しいで困っているわけでもないのに、わざわざ受診するのは大変です。
そんな中で、効率よく、かつ安全に予防できる手段として、同時接種はとても有効な方法です。
もちろん、ワクチンの種類や体調によっては、個別接種が望ましいケースもありますので、その都度、医師が判断いたします。
どんな些細なことでもご相談ください。
戸頃循環器内科クリニックでは、お子さんから大人の方まで、それぞれのライフスタイルや体調に合わせた無理のないワクチンプランをご提案しています。
「まとめて打って大丈夫かな?」というご不安がある方も、どうぞ遠慮なくご相談ください。
ご自身の安心と健康のために、スタッフ一同、全力でサポートいたします。