コロナ感染症の波が再び。
今日は、2025年7月22日です。
当院で「発熱・咽頭痛・咳」の症状で受診される方が増えてきており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再流行の波が来た、と感じています。
全国の医療機関でも陽性報告数がじわじわと増加しており、いわゆる「第○波」という大きな報道こそないものの、ここ、2週間程度で感染者数が右肩上がりに増加しています。
このような動向は、2020年以降の流行期とも類似しており、第10波とも言えるような注意すべきフェーズに入っているといえます。
改めて確認しておきたい<感染予防の基本>
感染拡大を抑えるためには、一人ひとりの基本的な対策が重要です。
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手洗い・うがいの徹底
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マスクの着用(特に混雑した場所・医療機関内では推奨)
この暑さの中、マスクをするのは辛いです。
でも、クーラーのきいている室内や人混みの中では、今でも有効です。 -
発熱・のどの痛み・咳などの症状がある場合は、早めに受診を
【発熱外来】は最近は減ってきています。 -
高齢者や基礎疾患をお持ちの方との接触には特に注意を
とくに当院では、循環器疾患・糖尿病・高血圧といった基礎疾患をお持ちの方が多く来院されます。
いわば、ハイリスクに該当する方です。
なので、特に注意が必要です。
発熱外来について(発熱・風邪症状のある方へ)
当院では、引き続き発熱や感冒症状がある方には、一般診療と分けた対応を行っております。
来院前にお電話またはWebからのご予約をお願いいたします。
ワクチン接種や治療薬について
今後、秋以降に予定されているコロナワクチンの接種に関しても、最新情報が入り次第お知らせいたします。
また、重症化リスクが高い方への経口抗ウイルス薬(ゾコーバ等)の処方にも対応しています。
当日の診断書作成(陽性証明)も行っております。
Q1. 仕事や学校は休んだほうがいいの?何日くらい休むべき?
A. はい、体調にかかわらず「陽性」と判明した場合は原則休むのをおすすめします。
現在の厚生労働省の推奨では、以下の通りです。
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発症日を0日目として、5日間は外出を控えることが推奨されています。
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かつ、熱や咳などの症状が軽快して24時間が経過するまでは外出を控えましょう。
つまり、「熱が下がっても、5日経っていない場合」や「症状がまだ続いている場合」は出勤・登校は控えるのがよいです。
※無症状の方は、検体採取日から5日間が目安です。
Q2. 他の人にうつるリスクはどれくらいあるの?
A. 感染性が高いのは、発症の前日〜発症後2~3日間と言われています。
特に注意すべきは以下のタイミングです:
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発症日前後(自分が気づく前にも他人にうつしてしまう)
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発症してから3日間程度は、特にウイルス量が多く他人にうつしやすい
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発症から5日を過ぎるとウイルス量は減少傾向になりますが、完全ではありません
このため、ご家族や同居者、職場、学校などには十分な配慮が必要です。
マスク・換気・食事の分離・タオルの共用を避けることなどが効果的です。
Q3. もう以前のような厳密な隔離は必要ないの?
A. 法的な「行動制限」はなくなりましたが、感染対策は今も重要です。
2023年5月以降、コロナはインフルエンザと同様の「5類感染症」に分類されました。
そのため、法的な外出制限や出勤停止命令はなくなりました。
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医療従事者・高齢者施設職員などは独自のルールが設けられている場合があります
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社会全体の安心と、大切な人を守るために、「自主的な配慮」が今なお求められています
Q4. 同居家族や職場の人は、濃厚接触になったらどうすれば?
A. 今は「濃厚接触者」の定義による行動制限はありませんが、症状に注意してください。
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マスク着用やこまめな手洗いを徹底
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体調が少しでもおかしい場合は、登校・出勤を控えるか検討する
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心配な場合は、簡易検査やクリニック受診をご検討ください
特に高齢者や基礎疾患のある家族がいる場合は、5日間程度の慎重な行動(同居内でもマスク・換気・別室対応など)をおすすめします。
症状が軽くても、感染力は一定期間あります。
「少し無理すれば出勤できる」という時ほど、周囲への思いやりが大切です。
「自分の体のために」だけでなく、「大切な人を守るために」
コロナとの付き合いも5年目に入り、「うまく付き合っていく時代」と言われますが、基礎疾患をお持ちの方にとっては決して油断できる病気ではありません。
当院では引き続き、感染対策を徹底しながら、安心して診療を受けていただける環境づくりに努めてまいります。
健康について気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
P.s
この猛暑の中、マスクをつけるのは正直つらいです。
呼吸がこもり、汗がにじみ、不快感もひとしおです。
でも──
高熱で汗が止まらず、
喉の激痛で水すらしみる。
咳で夜も眠れず
関節の痛みに体を横たえることすらつらい。
そんな数日間を過ごすことを思えば
今のこのマスクのわずらわしさは、ほんのひとときの我慢かもしれません。
当院では、すでに感染・発症された方のための発熱外来があります。
少しでも症状を軽く、不安なく過ごしていただけるようにしてます。
それと同じように
感染で辛い思いをする方が少しでも減りますように、という気持ちを込めて。