心エコー検査について
1. どんな検査?
- 超音波を胸から当てて、心臓の動きや構造をリアルタイムで観察する検査です。
- レントゲンやCTのような放射線は使わず、体への負担が少なく、痛みもありません。
- 戸頃循環器内科クリニックでは、女性技師のみで検査を行っております。
2. 検査の流れ
- 準備: 上半身の衣類を上げる、もしくは検査衣に着替えて、ベッドに横になります。
- ゼリーの塗布: プローブ(超音波を出す機器)を滑らせるため、胸部にゼリーを塗ります。
必要に応じて体位を少し変えることがあります。
- 観察: モニター画面に映し出される心臓の映像を確認しながら、医師や検査技師が心臓弁や心臓の筋肉、血流の様子などを詳細にチェックします。それにより、血流速度や血流方向、心臓の中の圧力、心筋の厚みや動きの状況が把握できます。
- 所要時間: 1人あたり15~30分程度が目安となります。
検査後はゼリーを拭き取り、すぐに普段通りの生活に戻れます。
3. どんなことがわかる?
- 心臓の形や大きさ
- 心臓の壁が厚くなっている(肥大)・広がっている(拡大)などの異常を確認できます。
- 心臓の筋肉に穴が空いていないかなどがわかります。
- 心臓のポンプ機能
- しっかり収縮して血液を送り出しているか、拡張時にきちんと血液を取り込めているかを評価します。
- しっかり収縮して血液を送り出しているか、拡張時にきちんと血液を取り込めているかを評価します。
- 心臓弁の状態
- 狭くなって血液が通りにくくなっていないか(狭窄)、弁が十分に閉まらず逆流が起きていないか(閉鎖不全=逆流)をチェックします。
- 狭くなって血液が通りにくくなっていないか(狭窄)、弁が十分に閉まらず逆流が起きていないか(閉鎖不全=逆流)をチェックします。
- 心膜や周囲組織の異常
- 心臓を包む膜(心膜)に水が溜まっていないか、腫瘤の有無など、構造上の問題を幅広く観察します。
- 血栓(血液のかたまり)がないかどうかも観察できます。
4. 最新機器を導入している場合のメリット
- 高画質・高精度
- 心臓の弁の動きや血流の向きなど、細部まで鮮明に映し出されるため、より正確な診断が可能です。
- 心臓の弁の動きや血流の向きなど、細部まで鮮明に映し出されるため、より正確な診断が可能です。
- 短時間で詳細な検査
- 最新の装置は計測・画像処理が高速化されており、検査時間を短縮しながら情報量を増やせます。
- 最新の装置は計測・画像処理が高速化されており、検査時間を短縮しながら情報量を増やせます。
- 3D/4Dエコーなどの応用機能
- 心臓を立体的に表示できる機能により、弁膜症や心筋の動きを多角的に把握でき、見逃しが減少します。
5. 患者さんにとってのメリット
- 痛み・被ばくリスクなし: 超音波を使うため、針や放射線の心配がありません。
- 早期発見・早期治療に有効: 心不全や心臓弁膜症など、症状が出にくい段階でも異常を見つけられます。
特に高血圧や糖尿病、脂質代謝異常症など、心臓病のリスクとなる疾患をお持ちの方には、お勧めします。 - 検査後もすぐ日常生活へ: 特別な準備(絶食など)が不要です。
検査直後に安静をとる必要もありません。
6.価格
保険診療で検査を行います。
心エコー検査は、診療報酬で880点と定められており国内のどこの医療機関でも同一です。
健康保険の自己負担割合に応じて、
3割負担の方は2640円
1割負担では880円
が検査費用となります(診察料等は除く)。