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いびき について。

[2025.05.14]

「うるさい」の裏に、「あぶない」が隠れているかも、という話です。

 

いびきは一見、睡眠中の“クセ”のように思われがちです。

実は心臓や血管にも深く関わる、重要なサインのことがあります。

 

いびきは“体のSOS”

いびきは、「空気の通り道=上気道」が睡眠中に狭くなり、空気が無理に通ろうとして振動を起こすことで生じます。

問題は、その背後に「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」が潜んでいることがあるという点です。


特に、

  • 睡眠中に呼吸が止まる(同居家族に言われる)

  • 朝起きて頭痛がある

  • 昼間の強い眠気や集中力低下

  • 夜中に何度も目が覚める

  • 高血圧、糖尿病、肥満がある

こういった症状があれば、いびきは病的なものと考えた方がよいでしょう。

一人で寝ていると、いびきについて言われることはないかもしれません。

人知れず、寝ている間に呼吸が止まっていることもありえます。

 

なぜ気づかれにくいのか?

いびきや無呼吸は本人が自覚しにくいため、見過ごされやすいのが特徴です。

寝てますからね。

特に一人暮らしや、家族が気づかない場合、「長年こうだから」と放置されがちです。

しかし、放っておくと

  • 高血圧や不整脈の悪化

  • 心筋梗塞・脳卒中のリスク上昇

  • 日中の眠気による事故リスク

など、命に関わる病気の引き金になることもあります。

 

血圧の薬を3つ以上服用しないと下がりにくいときには、睡眠時無呼吸症候群かも? と考えた方が良いです。

 

 当院での診断:まずは自宅で簡単検査

当院では、睡眠時無呼吸の簡易検査(在宅検査)を行っています。

これは、自宅で機器を装着して眠るだけで、睡眠中の呼吸状態や酸素濃度をチェックできる検査です。

病気がありそう、となれば精密検査です。

PSG検査を行います。

1泊2日で検査入院することがありますが、当院ではすべて自宅で簡単に検査ができます。

入院代は当然不要です。

 

 

 治療方法:生活習慣の見直しからCPAP療法まで

原因や重症度によって治療はさまざまです。

  1. 軽症の場合
    → 減量・禁酒・睡眠姿勢の改善(横向きで寝る)などの生活指導
      →マウスピース

  2. 中等症〜重症の場合
     → CPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法):寝ている間に空気を送り、気道を開かせて無呼吸を防ぐ治療です。

このCPAPは、心不全・高血圧・不整脈の悪化予防にも効果的とされており、当院でも多くの方が導入しています。

CPAP治療を開始してから、降圧剤が不要になっていく、ということも期待できます。

 

 いびきを「放置しない」。それが未来の健康を守ります。

いびきがあること自体は、恥ずかしいことでも、珍しいことでもありません。

しかし、「病気が隠れているかもしれない」と知っているかどうかで、将来の健康が大きく変わります。

「最近、いびきが気になる」

「眠っても疲れが取れない」

「朝から眠い」

「なんかずっとぼっとしてる」

「血圧の薬、なんでこんなに飲まないといけないの??」

そんなときは、ぜひ一度ご相談ください。

 

戸頃循環器内科クリニックでは、睡眠時無呼吸の診断と治療にも力を入れています。

循環器の専門的な視点から、全身の健康維持をサポートします。

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