第2回市民講座 糖尿病の治療について
10月19日土曜日は第2回市民講座として糖尿病の治療についてをお話させていただきました。
インスリンというホルモンはたくさんあるホルモンの中で、ただ唯一の血糖を下げるホルモンです。
それでは、血糖値が下がるとき、その血糖はどこに行くのか?
血糖=血管内の糖分は肝臓、脂肪細胞、筋肉の中に貯蔵される、そして貯蔵しきれない分が腎臓から漏れ出て、尿糖、という形でみられる、という話から始めました。
健常人と比較して、糖尿病型では空腹時血糖が高い、最高血糖値が高い、血糖が下がってくるまでが長い、という特徴が3つあること。
そこから、インスリンの分泌様式、血糖を上げる作用があるグルカゴンというホルモンが、血糖値が高いのに分泌され続けるため、インスリンがある中でも血糖が下がりにくい状態が続く、という点をお話させていただきました。
グルカゴンの働きを直接阻害(=ブロック)する薬剤はまだ市販されていませんが、糖尿病の治療の管理についていくつか説明させていただきました。
下記に挙げる項目は、血糖値を下げるという意味でも、グルカゴンの働きを抑えるという意味でも効果があります。
単純なことではありますが、続けていくことが重要です。
何事も始め方、と続け方、は違います。
その2つの違いを意識して私達クリニックはサポートいたします。
また、体重、筋肉量、脂肪の付き方(皮下脂肪型、内臓脂肪型)、心臓や肺の機能などで、運動の種類も強さも変わります。
それをしっかり見切ってこそ、運動や食事管理が適切に続けられるという話です。
当院では、検査当日にHbA1c の測定結果が出せます。
それこそ10分もしないで結果をお出し出来ます。
治療薬の調整や食事の調整などもその結果を見て外来受診日当日に、迅速に対応できます。
でもHbA1cを下げることが治療の目標ではありません。
あくまで目安、ということです。
重要なことは、健康寿命を伸ばして、自分らしく生活できることです。
糖尿病がなかった自分に戻ることです。
そういったお話の1時間でした。
11月もこういった市民講座を予定いたします。
当ホームページからまたご案内させていただきます。
ご興味がある方はぜひご参加ください。
【戸頃循環器内科クリニック】は循環器疾患のみならず、高血圧や糖尿病、脂質代謝異常の治療もしっかりと行っていきます。
市民講座は、予約がなくとも当日飛び込み参加大歓迎です。