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運動療法。あるいは散歩について。

[2025.01.21]

高血圧。

糖尿病。

脂質代謝異常。

 

いずれも生活習慣病と呼ばれています。

 

確かに。

 

体が必要としている以上に食べてしまうことはあります。

食欲があることは良いことです。

食べ過ぎ、と言われても、どこからが「すぎ」なのかは線引きしにくいです。

ご飯が美味しい、はいいことですから。

 

運動しましょう。

そう外来でお話します。

でも。

 

振り返ってみれば、そんなことをお話ししたとして、本当にできるのかな?

などと思うことがあります。

 

生活習慣により、病気になるんだよ、と言われても、困惑しますよね。

 

だって、運動して、と言われて、そんな習慣がないのにいきなり運動始められないですよね。

自分なら、無理です。

習慣がない、とはそういうことです。

 

それでも自分自身は散歩をよくしています。

越谷でクリニックを始める前から、よく散歩に行っています。

 

 

思えば、何がきっかけだったろうかと。

 

それは明確です。

 

散歩って楽しいんですよね。

 

何がでしょうか。

 

例えば街の中には色々なお家や公園。

緑とか季節の花とか。

 

咲いている時もいいですし。

咲き誇った紫陽花が時を過ぎて。

枯れて朽ち果てて、緑の葉が生い茂り。

また次の季節を待っている風景とか。

花びらが、アスファルトの上に散っている景色とか。

 

あるいは庭先や玄関をきれいに飾られているお家の雰囲気とか。

普段は子供達が楽しく遊んでいるであろう公園とか。

 

そんなのを見るのが楽しいです。

 

街の空気とか雰囲気とかを想像して歩いたりしていると、朝や夜の散歩もあっという間に終わってしまいます。

 

そう言うものを見たくて歩き始めた気がします。

きっかけなんて、なんでもいいと思います。

 

散歩しながら日々の生活を振り返ったりもしています。

特に、仕事で出会う色々な方々が残していく一言を思い出したりします。

 

お酒を飲み過ぎて、肝臓が悪くなりはじめているかたが、それでも酒なしの人生なんて

生きている価値もないんだよ、と言われている時にどんな生活をしているのだろうかとか。

 

それを支えるのも自分の仕事だな、とか。

本当に辞めるべき時に、しっかり宣言し、辞める手伝いをしっかりする信頼を築き上げないと、とか。

 

禁煙して長く生きて我慢し続ける人生より

好きなだけタバコを吸って我慢しない満足する人生でありたいと言われた時

医師として自分の尺度だけで相手に杓子定規なことを言うことはどうなのか?とか。

絶対に諦めたりしない、という強固な関係を築いていこうと思ったり。

 

健康でいることが一番だと思っていますが、全ての人が同じように考えているわけでもないということです。

健康を犠牲にしてでも、好きなことをしていたいという気持ちも理解できるようになりました。

 

常に人生の先輩たちが言われること、思っていることに触れるたびに

自分の小ささや経験の少なさ、視野の狭さを感じるとともに

まだこれからも自分は成長する。と思うこともあります。

 

全ては一期一会。

常に、丁寧に接したいと思いながら仕事をしています。

取り止めのない話で大変恐縮です。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

南天とは、難を転じて福をなす、という幸運の印です。

戸頃循環器内科クリニックはこのような存在、象徴になりたいと思っています。

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