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動悸を感じたときの注意ポイントについて

[2025.01.29]

日常生活の中で

「心臓がドキドキする」

「脈が速く感じる」といった 動悸(どうき) を感じることは珍しくありません。

 

動悸とは、自分の心臓の鼓動を感じることをいいます。

体内でずっと動き続けている臓器です。

普段は、鼓動に慣れるので感じることはないのが普通です。

それを、改めて感じる、というのが動悸になります。

 

多くの場合は一時的なもので、特に問題がないことが多いです。

しかし、動悸が 危険な兆候 を示している場合もあります。

その違いを知ることで、早めの適切な対処ができるようになります。

 

軽い動悸とは?

以下のような場合、動悸は一時的で危険性が低いと考えます。

  • 運動後や緊張したときや カフェイン摂取後
    心拍数が一時的に上がることがありますが、数分以内に自然に落ち着きます。
    いわゆる、緊張してドキドキする、はこのタイプです。

  • 疲労や睡眠不足が原因
    身体がリラックスすることで改善します。
    鼓動を強く感じるときには、疲れているかもしれません。
    しっかり眠ってみるのがいいですね。
  • 更年期やストレスが要因の場合
    ホルモンや心理的な影響で一時的な動悸を感じることがあります。
    ストレス社会で生きていく辛さの一つかもしれません。

これらは医学的には大きな問題ではなく、生活習慣の改善やリラックスで改善することが多いです。
それでも動悸が辛いときには対処が必要です。

危険な動悸のサイン

以下の症状が伴う場合、早急な受診が必要です

  1. 突然の激しい動悸
    • 特に安静時や就寝中に発生し、脈が異常に速くなったり、不規則に感じる場合。
    • 急に始まって、急に終わる、もしくは、徐々に気づいたら終わる、などのパターンがあります。
    • 不整脈などの心臓病、あるいは血管のトラブルでこの症状が出ることもあります。

  2. 胸の痛みや圧迫感を伴う動悸
    • 心筋梗塞の初期症状の可能性があります。
    • 狭心症では症状が出ても、安静にしていれば数分程度で落ち着くことが多いです。
    • 冷や汗や息苦しさを感じるときには要注意です。

  3. めまいや失神を伴う場合
    • 脳に十分な血液が送られていない可能性があります。
    • 脱水状態や貧血状態、血圧低下などの可能性があり、要注意です。

  4. 動悸が長時間続く場合
    • 特に5分以上続く強い動悸は注意が必要です。
    • ドキドキが始まると永遠に感じるかもしれませんが、どれくらい動悸が続いたのか、持続時間というのは、原因を調べるときには、とても大事な情報です。
    • 一瞬、数秒、数分、数十分。数時間、1日中などがありえます。
    • そんなに長い時間を我慢するより受診されたほうがいいです。

  5. 息切れや極度の疲労感を感じる場合
    • 心不全や肺の病気の可能性を考えます。
    • 血液検査、ホルモン異常、肺機能、心臓機能など様々な角度から検査が必要になってきます。

動悸が頻繁に起きる場合の原因と受診の必要性

動悸が頻繁に起きる場合、次のような疾患の可能性があります。

  • 不整脈
    • 脈が速すぎたり遅すぎたり、不規則になる状態です。
    • 正常ではない脈は全て不整脈、と考えます。

  • 甲状腺機能亢進症
    • ホルモンバランスの異常によって心拍数が上がります。
    • 甲状腺機能低下症でも動悸を感じることがあります。この場合には心拍数が下がる、脈が遅くなります。
    • 血液検査でホルモン濃度を測定します。

  • 貧血
    • 貧血は、血液中の赤血球の濃度が低下した状態です。
    • 血液中の酸素運搬能力が低下し、心臓が強く収縮したり、脈が早くなることが多いです。
    • 貧血の原因を調べて治療の必要性を検討します。

  • 心臓病
    • 狭心症や心筋梗塞など、重大な疾患の可能性。
    • 心臓には弁、という逆流防止機能がついていますが、これが狭くなったり、血液の逆流が増えることで、動悸を感じることもあります。
    • 心臓超音波検査(心エコー)検査が必要になります。

このような状態では、しっかりと検査により動悸の原因を調べ、治療対処する必要があります。

 

動悸を予防するために

動悸を感じやすい方は、以下のポイントを意識するとよいです。

  1. 規則正しい生活
    • 十分な睡眠とストレス管理が重要です。
    • ストレス社会では、ストレスゼロはありません。
    • ストレス発散が重要です。
  2. カフェインやアルコールの過剰摂取を避ける
    • 特に動悸が強く辛いと感じる方は控えましょう。

  3. 適度な運動
    • ウォーキングなどの有酸素運動で心臓・肺・筋肉を鍛えましょ。

  4. バランスの良い食事
    • 塩分や辛味の摂りすぎを避け、野菜中心の食生活を心がけるとよいです。

 

動悸は日常生活で経験することもあります。

動悸がするからと言ってすぐに大変だ! となるわけでもありません。

 

 「危険な動悸」と「一時的な動悸」 を見分けることが大切です。

特に 胸の痛み、めまい、失神、息切れ などが伴う場合には早急に受診をお勧めします。

エコーやCT検査を早く受けることが、早い診断、さらには早めの治療に結びつきます。

症状が辛いまま、いつまでも検査の予定を待つのは本末転倒と思います。

当院では、動悸に関して、早く的確に検査を行い、しっかり症状を改善し治療を行うことを目指しています。

 

 心臓の健康は生活の質に直結 します。少しでも不安を感じたら、当院までお気軽にご相談ください。

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