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睡眠時無呼吸症候群を循環器内科で治療する理由について

[2025.02.03]

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が繰り返し停止する疾患です。

代表的な症状には、

  • いびき

  • 日中の強い眠気

  • 起床時の頭痛

  • 集中力の低下

などがあります。

単なる「いびきの問題」と軽視されがちですが、実は高血圧、不整脈、心不全、脳卒中などのリスクを高める重大な疾患です。

気道が狭くなっている>いびき

気道が閉塞している> 静か

 

なので重症の無呼吸症候群の方では、静かに寝ていることもあります。

循環器内科でSASを治療する理由

SASの治療は、耳鼻咽喉科や睡眠外来で行うイメージが強いかもしれません。

しかし、実際には循環器内科と深い関係があります。

その理由は大きく3つ。

 

  1. 心血管疾患との関連が強い

    SASの患者さんは高血圧や心不全、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)、不整脈(特に心房細動)のリスクが非常に高くなります。

    例えば、睡眠中に無呼吸が続くと酸素不足に陥り、交感神経が過剰に働きます。

    その結果、血圧が上昇し、心臓や血管に負担がかかります。

  2. 循環器疾患の悪化を防ぐための介入が重要

    SASがある患者さんでは、心血管疾患の管理が難しくなることが知られています。例えば、

    • 高血圧の治療をしてもなかなか血圧が下がらない

    • 心不全の治療をしても症状が改善しにくい

    こうした場合、SASの治療を行うことで血圧が安定し、心血管イベントのリスクを下げることができます。

  3. CPAP治療が心血管リスクを下げる

    SASの標準治療であるCPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)は、睡眠中の無呼吸を防ぐだけでなく、心血管イベントの予防にもつながります。

    CPAP治療を続けることで、

    • 血圧が安定しやすくなる

    • 心房細動の発作頻度が減る

    • 心不全の進行を抑える

    といった効果が期待できます。

    不整脈の根治治療であるアブレーションを行ったあとでも、無呼吸症候群が見逃されている・治療ができてない、などの状況では、不幸にして、また再発してしまう可能性が高まります。

戸頃循環器内科クリニックでのSAS診療

当院では、循環器疾患を持つ方の睡眠時無呼吸症候群の診断・治療を積極的に行っています。

  • 簡易睡眠検査(在宅でできるスクリーニング検査)

  • 精密検査(在宅でできる終夜睡眠ポリソムノグラフィー)

  • CPAP治療の導入・フォローアップ

  • 生活習慣改善の指導(減量、禁煙、運動など)

精密検査でも入院せず、自宅で一番詳しい検査ができる、ということは重要です。

単純に入院費と入院のための時間が節約できます。

検査のために使うお金は節約できるなら、しっかり節約したいものです。

 

特に、心血管疾患を抱える患者さんにとって、SASの管理は健康寿命を延ばすために非常に重要です。

いびきや日中の眠気、高血圧が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

睡眠の質を改善し、心血管の健康を守るために、私たちが全力でサポートいたします。

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