鉄分、貧血、心不全。
心不全患者や若い女性にとって、鉄分不足は深刻な問題となることがあります。
鉄分は体内で重要な役割を果たしており、血液中で酸素を運ぶ役割を担うヘモグロビンの生成に必要不可欠です。
特に心不全患者においては、鉄分が不足すると、心機能がさらに悪化することがあります。
貧血でなくとも、鉄分が足りない、という事態がおこっている方々が、特に心不全患者さんの中にいらっしゃいます。
血液検査で、簡単に評価することが出来ます。
TSATという指標を用いればすぐに分かります。
TSATが20%を下回ると鉄分が足りないと言うことがわかります。
心不全自患者さんで鉄分が少ない人へ補充するとよかった、という論文が以下になります。
貧血でなくとも、鉄が足りない、という状況で鉄分の補充が有用であったということです。
心不全の患者さんに鉄分補充するとトラブルが減るという論文も多数出てきています。
European Heart Journal, Volume 44, Issue 1, 1 January 2023, Pages 14–27,
かつて「ひじきは鉄分が豊富な食品」として広く知られていましたが、近年ではその鉄分含有量が以前ほど高くないことが分かっています。
これにはいくつかの理由があります。
主にひじきの種類や調理方法が影響しています。
昔は鉄鍋でひじきを作っていましたが、ステンレス鍋に変わってから鉄の含有量が減った、ということです。
さらに、ひじきは海藻類ですが、乾燥させる過程で鉄分が化学的に変化するため、以前思われていたほどの鉄分を摂取できるわけではないのです。
加えて、ひじきに含まれる鉄分は植物性鉄分であり、動物性鉄分と比較すると体内での吸収効率が低いため、意識的に他の鉄分摂取源と組み合わせることが重要です。
鉄鍋の料理のメリット
鉄分を効果的に摂取する方法として、鉄鍋で料理をすることが有効です。
鉄鍋で調理することで、料理に微量の鉄分が溶け出し、食事とともに鉄分を摂取することができます。
この方法は特に、鉄分の吸収を高めるために有効とされています。
鉄鍋で調理する際、酸性の食材(たとえばトマトなど)と一緒に料理することで、鉄がより溶け出しやすくなるため、鉄分を補う良い手段となります。
さらに、鉄鍋を使うことには他にも健康面でのメリットがあります。
鉄鍋は熱伝導が良いため、食材が均等に加熱され、調理中に失われる栄養素を最小限に抑えることができます。
また、鉄分が不足している現代の食生活において、鉄鍋を使うことで、毎日の料理を通して意識的に鉄分摂取を増やすことができるのです。
単に美味しくなります。
心不全患者や貧血に悩む若い女性にとって、鉄分の摂取はとても重要です。
ひじきの鉄分含有量の変化を理解し、鉄分を効率的に摂取する方法を見つけることが大切です。
鉄鍋を使った料理は、その手軽さと栄養価の点でも優れた選択肢となります。
食生活に鉄分を積極的に取り入れることで、健康な体を支え、日々の生活をより良いものにすることができるでしょう。
白菜、たまねぎ、トマトを白だしで煮込んで、わすかな塩味と柚子、ときに七味唐辛子や柚子胡椒でごちそうです。
豚バラと白菜のミルフィーユにして、日本酒で蒸してもいいですね。