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糖尿病についてのメモ#1 インスリン

[2026.02.11]

検診などで血糖が高い、とか体重が増えてきたなどで糖尿病が心配、ということで拝見させていただくことは多いです。

糖尿病は

インスリンの分泌が少なくなっている(分泌不全)

細胞でのインスリン抵抗性(作用不全)による糖の細胞内取り込みが不十分

この2つのメカニズムによるものです。

 

この状態が長く慢性的に続き、血糖上昇状態が長く続くと2型糖尿病、という状態になります。

日本での糖尿病の9割は2型糖尿病と言われています。

 

インスリン

よく「インスリンは血糖を下げるホルモン」という言い方を聞きます。

でもそれは不十分な理解です。

インスリンは「血糖を下げながら、栄養を体の材料・貯蔵に回す」ホルモンです。

必要なものを細胞に貯めておく作用、と考えるとよいです。

 

もっと細かく言うと

糖(グルコース)を使う・貯める方向へ

  • 筋肉や脂肪細胞に糖を取り込ませる(結果として血糖が下がる)

    2型糖尿病の予防や治療を考えたときに、筋トレをすると糖を取り込む筋肉が発達するので血糖管理がうまくいきやすくなります。
    運動して痩せる、という目標ではないのです。

  • 肝臓・筋肉でグリコーゲン(糖の貯蔵)合成を促進

    インスリン抵抗性の状態では、インスリンがたくさん放出されていることが多く、内臓脂肪、脂肪肝など、細胞にたくさん脂肪が蓄積していきます。
    インスリン抵抗性が高いときには、食事量を制限していかないと、インスリンの作用のせいで脂肪蓄積が進むことが問題となります。

  • 逆に、肝臓の糖新生・グリコーゲン分解は抑える(=新しく糖を作したり放出しにくくする)

    痩せにくくなります。
    脂肪を貯める方向に作用する、ということです。


2型糖尿病が心配、ということきには、食事量を減らし、運動(有酸素運動と筋トレ)を併用するのがよいです。

 

糖尿病かどうかわからない

インスリン抵抗性? 

インスリン分泌がどうなの?

 

というときには75g OGTT検査がおすすめです。

こちらに当院でのこの検査説明ページを作っております。

すでに糖尿病の治療中の方は不要です。

しかしながら、診断はついていても、薬物療法は行っておらず、食事運動療法だけで頑張られている方では、OGTT検査の意義はあります。

 

治療の基本は、食事・運動・薬物療法です。

どれを選ぶか、ではなく、全部する、というのが実際には多いです。

 

薬を飲みたくないんだけど

それもありです。

食事を気をつけていくことで、あるいは運動を今まで以上にしっかりすることで、減塩やカロリーが減って血圧が下がったりすることも期待できます。

効果は遅く、少ないかもしれませんが、しっかり続けていくことがより、より重要になります。

動脈硬化や脂肪肝、内臓脂肪などの評価も大切になってきます。

 

特に気をつけるのは

古来から糖尿病では

網膜症

腎症

末梢神経症

の3つが重要視されていました。

循環器内科では圧倒的に動脈硬化(心筋梗塞や脳梗塞など)が注意ポイントになります。

最近では、特に悪性腫瘍の合併に注意ということになっています。

 

日常生活で特に重要になるのは

脱水傾向になりやすい

感染しやすい

傷の治りが悪くなる

自律神経障害

などのトラブルが目立ちます。

自律神経障害といのは、便秘、立ちくらみ、ふらつき、動悸、排尿障害、勃起不全などです。

悪性腫瘍の可能性や血圧、不整脈などの心臓病の可能性や、年齢的に前立腺の影響なども考えつつ、血糖管理を行っていきます。

血糖が上がった下がった、という視点とは全く異なる視点ですが非常に重要な管理ポイントです。

 

とにかく、完治がないため、每日のなにをするのかの選択が大切になっていきます。

 

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