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検診で ALP アルカリフォスファターゼが高いと言われたんですけど

[2025.10.22]

ALP(アルカリホスファターゼ)は、主に肝胆道で作られる酵素です。

 

酵素?

体に良さそう、というイメージの方もいると思いますが、体の中で化学反応のスピードを何万倍にも速くする、タンパク質の道具(触媒)です。

自分は減らずに、同じ仕事をくり返しできます。

 

例えるのならば。

台所の下ごしらえ、材料(栄養)を切る・分ける・くっつけるのを一瞬でやってくれるイメージが近いです。

 

健診で高いと言われても、原因は幅広く、肝臓の病気だけとは限りません

まずは落ち着いて考えるのが大事です。

 

ALPが高くなる主な理由

  • 肝胆道のトラブル:胆石、胆道炎、肝内胆汁うっ滞、薬剤性、自己免疫性胆管炎など

  • 骨の代謝:ビタミンD不足、甲状腺機能亢進、骨折の治癒期、Paget病、腎性骨異栄養症、薬剤(抗てんかん薬 など)

  • 生理的:成長期(小児~思春期)、妊娠後期(胎盤由来)

  • 食後:とくに血液型O/B型の方は、油ものを食べた直後の採血で上がることがあります

  • マクロALP:ALPが免疫グロブリンと結合して高く見える体質的タイプ。
    基本的に良性です。

  • 腫瘍関連(頻度は低い):一部の腫瘍が胎盤様ALPを作る、骨転移 などで上がります。
    こう書くと、とても心配しますが、頻度は低い、ということが重要です。

  • 潰瘍性大腸炎:治療中の方でも、治療前でも上昇していることがあります。


まず確認すること

  • 空腹で採血だったか?(前回が食後なら、空腹時に再検を)

  • 他の肝機能(γ-GTP、AST/ALT、ビリルビン)はどうでしたか?

  • 骨の症状(骨痛、筋力低下、こむら返り)や、最近の骨折は?

  • 内服薬(抗てんかん薬、甲状腺関連薬、漢方など)は?

  • 妊娠の可能性は?/お子さんなら成長期による高値のこともあります

受診の目安

  • 中等度以上(基準上限の約2倍以上)の上昇

  • 黄疸、掻痒、右上腹部痛、発熱などの症状がある
    健診で見つかる程度では、そもそも症状があることはないと思います。
    でも、その後の経過で、やっぱり症状が、、、ということはありますので、ねんのため。

  • 持続して高い(空腹で取り直しても高い)
    再検査、は大事です。
    もう一回計ってみる、ということです。

  • 体重減少や原因不明の倦怠感が続く
    なんか、だるい。
    → これらに当てはまる場合は、早めの精査をおすすめします。

当院での評価の流れ

  1. 再採血(空腹時) もう一回採血、です。

    • γGTP/  AST・ALT / ビリルビン:肝胆道由来かを判定

    • 骨型ALP(BAP)・P1NP・TRACP-5b / Ca・P / 25-OH-ビタミンD / TSH:骨由来の評価

      アイソザイム、といってALPの中には6つタイプがあるため、どこからALPが高くなっているのかを調べます。

  2. 腹部超音波(必要に応じて)

    • 胆のう結石、胆管拡張、脂肪肝の有無などを確認
      脂肪肝はかなり多く見つかります。
      体重やコレステロール値、とくに中性脂肪が高いときには注意深く見ます。

  3. アイソザイム分画

    • 肝型・骨型・小腸型・胎盤型・マクロALPの切り分け

  4. 追加検査

    • 自己免疫抗体(抗ミトコンドリア抗体など)、甲状腺や副甲状腺機能、骨密度、画像検査 などは背景に応じて最小限から

でも

心配なときには当院へおかかりいただくのが早いです。

空腹再検+肝胆道評価(超音波)+骨代謝評価を組み合わせて、原因の絞り込みを短期間で行います

必要に応じてしっかり経過を見極めていくことも大切です。

健診結果をお持ちいただければ、その場で次の一手までご説明します。

 

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