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心不全発症を予防するための血液検査について

[2025.04.10]

心臓の機能が低下してくると血液検査での項目で早期に発見することができます。

それが BNP あるいは NT pro BNP  という項目です。

 

心不全の危険因子というのは、

高血圧

糖尿病

肥満

動脈硬化性疾患

などですが、特に症状がなくともこのBNPを測定することで、心臓に負担がかかっていることがわかります。

 

血中BNPやNT-proBNPを用いた心不全診療に関するステートメント2023年改訂版

 

重要なことは、このようなリスクをお持ちの方では、特に40歳以上の方ではBNPを測定することで、心不全がある可能性が評価できるので、時には検査を受けてみる価値がある、ということです。

 

もし、BNPが上昇していれば、心エコー検査も必要になります。

その結果を踏まえて、必要に応じて薬剤調整や食事管理、運動管理などの対策につながっていきます。

 

すごく簡単に言えば、早期に見つけて早期に適切に対応さえしておけば、心不全による緊急入院の発生率は減らすことができる、ということです。

アメリカの糖尿病学会からは、糖尿病の方は毎年BNPを測定し、早期心不全を把握し、予防するための介入が推奨されています。

 

当院では、糖尿病治療を積極的に行っております。

その際には、糖尿病に合併してくる動脈硬化疾患やこの心不全の予防に重点を置いて治療を進めています。

 

通院は大変ですが、緊急入院しないようにする、というのはとても大切な視点です。

血圧や体重変化、運動量、食事量などと合わせて、血糖値や血液検査の結果を確認してきます。

その中では、診察の会話の中から食事量に影響したり、運動量・活動量に影響するような日常のあれこれ、不安事、悩み事などもお聞きして、できる限り相談にのったりしています。

 

検査値を増減することを治療目標とは考えません。

不安なく、自分らしく、安心して過ごすのが治療の目標です。

 

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四季があるのは素晴らしいことです。

寒くてなかなか散歩行けなくて、という会話は冬の定番です。

花粉症があるから外で歩けなくて、なんてお話もよくお聞きます。

梅雨が来ての雨や、その後の真夏の暑さ、などいろいろな時間の経過も見えることもあります。

 

その時々でできる提案やアイデアなどをお話して、頑張らなくてもできるような日常管理の提案をしています。

そういった運動を手を変え品を変え、おすすめしていく脳裏には、こういったBNP採血検査結果なども反映しています。

 

何を検査するより、どう活かすか、が大事と思っています。

 

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