帯状疱疹ワクチンについて
ここ数ヶ月、帯状疱疹ワクチンについて話が聞きたい、とリクエストがかなりあります。
その場合に、大抵多くの方がこう言われます。
「不活化ワクチン? こっちの高いです」
確かにその通りです。
不活化ワクチン、シングリックス は2回接種が必要で、決して安価なワクチンではありません。
「本当に必要なのかな」と迷われる方も多いと思います。
ですが、診療をしていると、私は逆にこう感じることがあります。
「帯状疱疹は、“軽く見られすぎている病気”かもしれない」と。
帯状疱疹は「発疹だけの病気」ではないのです
帯状疱疹というと、
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赤いブツブツ
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ピリピリ・チクチクする痛み
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数週間で治る皮膚病
というイメージを持たれることが多いです。
もちろん軽症で済む方もいます。
軽症であってほしいと思います。
でも。
実際には、
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夜眠れないほどの神経痛
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洋服が触れるだけで痛い
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数か月〜数年続く痛み
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顔面神経麻痺
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目に出た場合の視力障害
- 失明も有り得る
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疲労やストレスによる長期の体調低下
など、生活の質を大きく落としてしまうケースがあります。
診察室でも、
「もう二度となりたくない」
と話される患者さんは少なくありません。
特に50歳を超えるとリスクが上がります
帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが、加齢や疲労、ストレス、免疫力低下などをきっかけに再活性化して起こります。
そのため、
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50歳以上
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糖尿病
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高血圧
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心疾患
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睡眠不足
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強いストレス
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がん治療中
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免疫を抑える薬を使っている方
などでは注意が必要です。
循環器内科に通院されている患者さんは、年齢的にもリスク層に入ることが多いです。
決して無関係ではありません。
「高いワクチン」ではなく「失いたくない生活を守るワクチン」
私は、帯状疱疹ワクチンを単なる感染予防だけではなく、
「元気な日常を守るためのワクチン」
として考えています。
例えば、
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趣味を楽しめる
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旅行に行ける
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夜しっかり眠れる
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家族との時間を穏やかに過ごせる
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痛みに支配されず生活できる
こうした普通の日常は、失って初めて大切さに気づくことがあります。
帯状疱疹後神経痛になると、
「寝るのもつらい」
「服が当たるだけで痛い」
「外出したくない」
という状態が長引くことがあります。
診察室で悲鳴にも似た症状をお聞きするたびに
早くワクチンを勧めておけばよかったと、チクチクする感情を感じます。
つまり、ワクチンで守りたいのは「皮膚」ではなく、
自分本来の生活
なのです。
「予防にお金を使う」という考え方
もちろん、すべての方に必須というわけではありません。
実際の医療現場では、
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発症後の長期通院
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鎮痛薬治療
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睡眠障害
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活動量低下
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フレイル進行
など、発症してからの負担を強く感じる場面が多くあります。
患者さんが嫌だな、とか、辛いな、と感じてる気持ち ✕ 患者さんの数
が私自身にのしかかります。
そのため、
「治療費」だけではなく、
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痛み
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時間
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睡眠
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活動性
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日常生活
まで含めて考えることが重要である、と思っています。
失って初めて分かる健康のありがたみ
など分かる必要なんて、本来はないのです。
健康とは、
やりたいことを普通にできる状態
といえます。
帯状疱疹ワクチンは、その当たり前の生活を守る選択肢の一つです。
「高いからやめる」ではなく、
「自分は何を守りたいのか」
という視点で、一度考えてみても良いかもしれません。
気になる方は、診察時にお気軽にご相談ください。
