乳酸菌とビフィズス菌 ロイシン。
乳酸菌やビフィズス菌を総称して、最近ではプロバイオティクス、と呼んだりしています。
【適切な量を摂取することで宿主に有益な影響を与える生きた微生物】
という意味です。
主に腸内細菌のバランスを改善しすることで、消化機能や免疫機能をサポートするとされています。
食べ物で言えば、
ヨーグルト
チーズ
乳酸菌飲料
味噌
納豆
漬物
キムチ
日本酒
などがあります。
身体に良い、とわかりますが、実際になんの役に立つの?という当然の疑問があります。
その一つとして、とても参考になる研究論文があります。
Impact of probiotics on muscle mass, muscle strength and lean mass: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials.
Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle 2023; 14: 30–44
これはメタ解析という、いろんな研究をまとめて検証したものです。
健常者、肥満者にプロバイオティクスを使用すると、
筋肉量
筋力
が有意に改善した
という研究です。
サルコペニア予防の栄養介入として、従来からタンパク質、アミノ酸(特にロイシン)はその価値が鉄板です。
さらに、プロバイオティクスも有用である、と言うことです。
※サルコペニアとは、加齢に伴う筋肉量の減少と筋力低下を特徴とする症候群です。
特に高齢者に多く見られ、転倒や要介護のリスクを高める要因となります。
転倒や認知症のリスクでもあります。
今までも、サルコペニア高齢者が、ロイシンが多く含まれたタンパク質をたくさん摂取することで筋力と、身体機能が有意に改善したという報告もあります。
Effects of leucine-rich protein supplements in older adults with sarcopenia: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials
ロイシンが多く含まれた食品といえば、マグロ赤身、かつお、さんま、たい、鶏ささみ、豚ヒレ肉、牛肉赤身、豆腐、チーズ、ヨーグルトです。
この中で、乳製品はホエイを含んでいるので、体内にすばやく吸収されるので、筋肉合成を促す効果もあります。
筋トレ後45分以内で、これらの食品を補給すると、筋肉量が増える、という報告もあります。
運動してから、食事、という流れは、筋肉をつける、という観点からは理想的な流れです。
特に、
ヨーグルト
チーズ
納豆
はロイシンとプロバイオティクスを同時に摂取できるので、サルコペニア予防や改善には一挙両得ということになります。
筋肉量や筋力が心配なときには、運動と食事のタイミングを気にしてみたり、食事内容にも少し気を使うだけで健康寿命にも良い効果が期待できます。
好き嫌いがはっきりしている食べ物でもありますが、うまく生活に取り入れたいものです。