アドレナリン点鼻液「ネフィー®」について
アナフィラキシーは、アレルギー反応の中でも一番強烈な反応です。
血圧低下や意識障害があれば、アナフィラキシーショックと呼びます。
即時型アレルギー反応が悪化した状態がアナフィラキシーであり
アナフィラキシーと即時型アレルギー反応には明確な線引きはあり ません。
皮膚のかゆみ・蕁麻疹に加えて
呼吸が苦しい
血圧が下がる 意識が遠のく
おなかいたい 嘔吐 下痢など
の症状が出ます。
蜂刺されもアナフィラキシーを起こしますが、頻度で一番多いのは食物由来です。
アナフィラキシーの7割は食事が原因と統計があります。
卵、牛乳、くるみ、小麦、落花生の順で多いです。
つまり食物でのアナフィラキシーが多いということは、自宅で発生しがち、ということでもあります。
特にお子さんでのアナフィラキシーのことを考えると、自宅でとても注意が必要ということです。
今までは、アナフィラキシーが起こってしまったときの対策として、エピペン で注射があります。
この度、注射タイプではなく、点鼻薬タイプのアドレナリン薬;ネフィー が日本でも使えるようになりました。
アドレナリン点鼻薬 ネフィー
注射だと、針を刺すので心理的に抵抗がありますが、点鼻だと鼻の穴に入れてシュッと吹くだけで効果が出ますので、だいぶ楽にも感じます。
治療の選択肢が増えることは、望ましいことであります。
体重は15kg以上で対象
体重に合わせて処方される製剤量が変わります。
エピペンと同じような区分けになっています。
体重15kgに満たない乳幼児ではエピペン®と同様、原則として処方できません。
2025年9月に製造承認がおりたところです。
当院では、すでに私 院長が講習を受けて処方医資格を取得しましたので、処方可能体制を着々と進めていきます。
いままで、針を刺すのがためらわれた方でも、点鼻薬ならいいかな、と感じてもらえるかもしれません。
実際に処方できるのはもう少し先のようです。
自分たちの提供できる治療選択肢が拡がっています。
