学校の心臓検診
「要精密検査」といわれたら。
小学1年・中学1年・高校1年で行われる学校心臓検診では、心電図や問診票から気になる所見が見つかることがあります。その多くはすぐに治療が必要なものではありませんが、まれに、運動の仕方を相談したほうがよい病気が隠れていることがあります。当院では、診察・心電図・心エコー・胸部レントゲンを受診当日に行い、その場で結果をご説明します。必要な場合はホルター心電図、運動負荷心電図、心臓CTまで追加できます。
まず、知っておいていただきたいこと
用紙を受け取った直後は、どうしても不安が大きくなります。受診の前に、次の3点をご確認ください。
二次検診は「確かめる」ための検査です
学校の検診は、限られた時間で多くのお子さまを対象に行うため、念のため詳しく調べたほうがよい所見を広く拾い上げる仕組みになっています。二次検診に進んだお子さまの多くは、経過観察や生活上の注意のみで済みます。
基本の検査は受診当日に終わります
診察・心電図・心エコー・胸部レントゲンは当院内で当日に実施します。画像をご覧いただきながら、その日のうちに結果をご説明します。
学校へ提出する書類にも対応します
精密検査結果報告書、学校生活管理指導表など、学校へ提出が必要な書類の記入を承ります。提出期限がある場合は、受付時にお知らせください。
受付から結果説明まで、およそ40〜60分
お子さまの負担が少ない検査から順に行います。基本の検査に痛みを伴うものや、注射はありません。
受付・問診
学校からの用紙(心臓検診結果のお知らせ・精密検査依頼書など)をお預かりし、これまでの経過、運動時の症状、ご家族の病歴などをうかがいます。母子健康手帳があれば、乳児健診時の記録も参考になります。
診察
聴診で心雑音の有無と性質、脈の乱れ、血圧、呼吸の状態を確認します。心雑音は、心臓に病気がなくても聞こえること(無害性心雑音)が少なくありません。音の性質から、詳しく調べる必要があるかを判断します。
心電図(12誘導)
学校で指摘された波形を、当院の心電図であらためて記録します。学校検診の記録と見比べることで、一時的な変化か、繰り返し見られる所見かを判断します。必要に応じて姿勢を変えて追加記録します。
被ばくなし心臓超音波検査(心エコー)
胸にゼリーを塗り、超音波で心臓の形・動き・弁のはたらき・血液の流れをリアルタイムに観察します。心室中隔欠損などの先天性心疾患、弁膜症、心筋の厚さ、心臓の大きさを評価します。二次検診でもっとも情報量の多い検査です。
被ばくなし・痛みなし胸部レントゲン
心臓の大きさ(心胸郭比)、肺の血流や肺うっ血の有無を確認します。撮影は一瞬で終わります。お子さまの撮影では、必要な範囲だけを、可能な限り低い線量の条件で撮影しています。
線量最適化結果説明
撮影した画像や波形をご本人・保護者の方に見ていただきながら、所見の意味と今後の方針をご説明します。運動や部活動の可否、次回受診の目安、学校へ提出する書類についても、この場でご相談ください。
当日の検査だけで判断がつかないとき
不整脈のように「検査中にたまたま出ていない」ことがある所見や、心エコーでは見えにくい部分を評価するために、次の検査を追加することがあります。いずれも必要性をご説明したうえで日程を決めます。
ホルター心電図(24時間心電図)
小型の記録器を身につけて帰宅し、ふだんの生活のなかで心電図を記録し続けます。期外収縮や脈の乱れが「いつ・どのくらい・どんな時に」出ているかがわかります。入浴以外(シャワーは可能)はほぼ普段どおりに過ごせ、登校しながらの記録も可能です。
運動負荷心電図
体を動かしながら心電図を記録します。運動時の動悸・胸痛・失神があった場合や、運動によって波形が変化するタイプの不整脈が疑われる場合に、運動中と回復後の変化を確認します。部活動の可否を判断する材料にもなります。
心臓CT
冠動脈の起始異常や大血管の走行など、心エコーでは描出しにくい部分の「形」を立体的に確認できます。お子さまへの実施は、他の検査で得られた情報だけでは判断できない場合に限り、ご家族に必要性と被ばくについてご説明したうえで行います。撮影条件は年齢・体格に合わせて調整し、診断に必要な最小限の線量で撮影します。
血液検査・その他
心不全の指標(BNPなど)、甲状腺機能、貧血、電解質などを必要に応じて調べます。さらに詳しい評価(心臓MRI、カテーテル検査、遺伝子検査など)や治療が必要と判断した場合は、小児循環器を専門とする医療機関へご紹介します。
専門施設へのご紹介について
当院は循環器内科です。先天性心疾患の手術適応の判断、カテーテルアブレーション、植込み型デバイスなど、専門的な治療が必要と判断した場合には、責任をもって小児循環器の専門施設へご紹介します。当院は獨協医科大学埼玉医療センター、越谷市立病院ほか近隣の医療機関と診療連携を結んでいます。「まずどこに相談すればよいかわからない」という段階でも、遠慮なくご相談ください。
こうした所見・症状でご相談いただけます
学校からの用紙に書かれている言葉と一致しない場合でも、気になることがあればそのままお持ちください。
意識がない、呼吸がおかしいなど緊急の状態では、ためらわず119番通報とAEDの使用をお願いします。
ご予約と、当日お持ちいただくもの
なるべくお待ちになる時間を最小化するために事前のご予約をお願いしています。WEB予約は「循環器内科」または「内科」からお申し込みください。予約時に「学校の心臓検診の再検査です」とお伝えいただければ、検査の枠をまとめてお取りします。
学校からの用紙を、そのままお持ちください
ご不安な点は、予約のお電話でも、受診時でもご相談いただけます。予約なしでも当日診察いたしますが、お待ちいただく場合があります。
- 学校からの用紙(心臓検診結果のお知らせ・精密検査依頼書など)
- マイナ保険証、または健康保険証・資格確認書
- 子ども医療費受給者証(お持ちの方)
- 母子健康手帳(乳児健診での指摘の有無がわかります)
- お薬手帳(内服中のお薬がある場合)
- 他院で受けた検査結果があれば、その資料
学校へ提出する書類と文書作成料
検査・診察そのものは保険診療となりますが、学校へご提出いただく書類は、療養の給付の対象外と定められているため健康保険の適用外(自費)となります。
| 心臓検診 精密検査結果報告書 | 2,200円〜 |
|---|---|
| 学校生活管理指導表 | 2,200円〜 |
| その他 診断書・意見書 | 3,300円 |
FAQ
よくいただくご質問
費用はどのくらいかかりますか?
検査は痛くありませんか?食事の制限はありますか?
結果が出るまで、部活動は休んだほうがよいですか?
子どもも診てもらえますか?付き添いは必要ですか?
何科で予約すればよいですか?
学生の頃に指摘されたまま、大人になってしまいました。
関連するページ
※ 記載している検査の所要時間は目安であり、お子さまの状態や混雑状況により前後します。実施する検査は診察のうえ医師が判断します。
※ 検査結果や治療方針は個々の状態によって異なります。このページの内容は一般的な説明であり、診断や治療の結果を保証するものではありません。
※ 文書作成料は税込です。書類の内容により金額が変わる場合があります。
