花粉症
花粉症は、スギ、ヒノキなどの植物の花粉が原因となり、鼻水、目のかゆみ、くしゃみ、鼻詰まりなどのアレルギー症状を引き起こす病気です。
日本人の4人に1人は花粉症に悩んでいるといわれています。
原因
花粉が目や鼻、喉の粘膜に付着することでアレルギー反応が起こるのが原因です。
花粉から身を守ろうとする防御反応が過剰に起こるアレルギー反応です。
春や秋などの季節には花粉が飛びますので、風邪のような症状が続く方は花粉症を疑う必要があります。
今まで鼻の症状で特に困っていなかった方でも今年から急に鼻水が出てくるようになった、という方も花粉症になった可能性があります。
急にアレルギー反応を起こすようになることがあります。一般に花粉症デビューという言葉で言われる状態です。
代表的な花粉は、スギやヒノキがあります。
種類
原因となる植物は季節や地域によって異なります。
東京、埼玉での飛散時期をお示しします。
春;スギ(2−4月) ヒノキ(3−5月)
秋;ブタクサ(8−10月) ヨモギ(8−10月)
春から夏にはイネ科の花粉も飛散しています。
tenki.jp では埼玉県の花粉飛散情報 2024 が載っていますので、該当地域の情報を参考にしてください。
症状
鼻や目などに症状が起こります。
鼻;鼻水、鼻詰まり、くしゃみ 鼻のムズムズなど 鼻水はサラサラのことが多いです。
目;目のかゆみ、充血、目がゴロゴロ、涙が出る、目やに など
皮膚;かゆみ、ざらつき、ちくちく、肌荒れ状態になることもあります。
それ以外;微熱、頭痛、だるさ、喉のかゆみ、喉の痛み、咳 など
微熱、喉の痛み、咳が続くなどの症状のため、風邪と区別がつきにくいことがあります。
風邪では、目が痒くなることは非常に少く、鼻のムズムズもほぼ感じません。鼻水はネバネバし色がついていることがあります。
検査
血液検査を行い、スギ、ヒノキ、ブタクサなどのIgE値を測定します。
IgE抗体は免疫系タンパク質であり、アレルギー反応の指標の一つです。
治療
花粉症であることがわかっている方は、原因の花粉が飛び始める前から内服薬を開始すると、症状が出る時期を送らてつらい症状を軽くする効果があります。
花粉症予想などを参考に、本格飛散の2週間前程度から開始します。
埼玉でスギ花粉による花粉症であることがわかっていれば、1月中〜下旬から内服開始すると治療効果が高くでます。
症状に合わせて薬を選択します。
内服薬;抗ヒスタミン薬が多いです。症状が強いときにはロイコトリエン拮抗薬やステロイド内服を服用することもあります。
効果が不十分のときには一時的に強い薬に変更したり、作用の異なる薬を追加することもあります。
治療効果には個人差があるため、相性の良い・悪い薬は覚えておくとよいです。
当院では、アレルギー情報は必ず記録に残しますので、あなたの原因花粉と、よく効いた、あるいは効かなかった薬の情報は忘れていても大丈夫です。
点眼薬;目のかゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬、ステロイドの目薬を使用します。
コンタクトレンズ装着の方は、コンタクトレンズを外してから点眼し、30分程度間を空けてからレンズを再度装着するのをおすすめします
点鼻薬;鼻水、鼻詰まりが強い場合には、ステロイドや血管収縮薬の鼻スプレーを使用します。
鼻水で効果が落ちることがあるので、鼻をよくかんでから鼻スプレーを使用してください。
予防
ゴーグル型のメガネやマスクは有効です。
外出から戻られたら、家の中に花粉を持ち込まないように玄関先で服にブラシを掛けるのも有効です。
また、髪の毛にも花粉がついていることがあるので、洗髪も有用です。
注意するポイント
抗ヒスタミン薬はどれも眠気を引き起こすことがあります。
個人差がありますが、乗り物を運転される方や集中力を要すことが多い方、眠くなりたくない方には、抗ヒスタミン薬以外での治療もありますので、ご相談ください。
当院での診療について
戸頃循環器内科クリニックでは、花粉症の治療、検査、内服薬、点眼薬、点鼻薬による治療を行っております。
眠くなりにくい飲み薬や、費用負担の少ないジェネリック医薬品も処方しております。
ドラッグストアで販売されている市販薬で効き目が不十分の方も、ご相談ください。